武蔵野点描、ジェーン・スー生活は踊るに寄せられた相談から考える善意とクレーム

2021年4月16日金曜日

武蔵野

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▽いつものように、TBSラジオのジェーン・スーさんの番組を聞いていると、幼稚園の年長の息子を持つ母親から相談がきていた。園長先生が園児たちにクイズを出し、正解しないと年少になっちゃうよと言い、息子は答えが分からず落ちこんでいたらしい。けど、それを聞いた相談者がそんなことにはならないよと伝えると、息子はすぐにけろっとし、引きずることもなさそう。結局は園長の冗談のようなものだったのだけど、それを息子のように真に受けた園児もいたのではないか。相談は園長にどのようにそのような軽はずみな言動を控えるように伝えればいいかというものだった。

なるほど、相談者は真面目な人で、よりよい幼稚園になることを心から望んでいるのだろう。けれど、園長に直訴までして伝えるようなことなのかと考えると、適切な行動とは思えない。このようなことが何度もあり、他の園児も困惑しているなら周りの親と話し合ったり、改善を求めることは必要だ。今までも同じようなことがあったのかは分からないけど、この一度だけの発言のように見える。あるのならそのように書いて、堪忍袋の緒が切れる的な書き方をするはずだ。この相談者がそうとは限らないけど、いちいちクレームをいれていくならモンスターペアレンツ扱いされてしまう。

”「業務中に水分補給をすることがあります」そんな告知が必要になる日本の息苦しさ”

同じ日にこのような記事を見つけた。消防署の職員が消防車でコンビニに寄ったらクレームがきたとか、自衛隊員も災害派遣された時は何を言われるか分からないから食事には相当気を使っていると聞く。記事ではバスの運転手や公務員に対しての異様なチェックをする市民がいることが書かれている。確かに、多くの人は善意で干渉しているのだろうし、勤勉に働くことは美徳だ。それに糾弾すべき悪者も世間には潜んでいる。けど、些細なことにまで目を光らせているのは疲れるし窮屈だ。

これがジェーン・スーさんの番組に相談をよせた人と必ずしも一致するわけではないのだろうけど、善意や正義というものはすべての人に共通するただ一つの考えにはならない。番組でパーソナリティの2人は今すぐ園長に何かを言うべきではないと答えていた。

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