所沢点描、ボルヴィックから水を考える

2021年6月10日木曜日

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▽たびたびプラスチックについて書いていて、先日は所沢でのマイボトルにお茶を補充できる取り組みを紹介した。環境のことを考えるとペットボトルや缶など使い捨ての素材はなるべく避けたほうがいい。リサイクルはされているからといっても、収集するにも加工するにもエネルギーや人的資源が必要になってくる。究極的には水を飲んでいるのがベストだ。

日本の水道は優秀で、蛇口から出てくる水を飲んでも何も問題はない。海外では煮沸したり、飲むには適さない品質の水が多いと聞く。井戸水や川の水をそのまま利用するほうが環境的にはいいのだろうけど品質的に問題がある。それも農薬だったり化学物質の流入でそうなっているとしたら罪深い。私が自分の畑では農薬、化学肥料、除草剤などを使わないことの理由の一つだ。

所沢や周辺地域はとても水に悩まされた地域だったと聞く。大きな川はなく、雨も多くは降らない。狭山市に残されている井戸の構造はとても特殊だ。深く掘らないと水が出ないので、円形のすり鉢状に、まるでカタツムリのようにらせん状に堀り、そこからさらに垂直に深く掘っていく。その名も「まいまいず井戸」。まいまいというのはカタツムリのこと。そういえば最近カタツムリを見ませんね。

AFPBB News

そんな地域に生まれ育ったのが原因なのか水には関心が高いのだけど、だからといって水に対してグルメ的な思いは一切ない。蛇口をひねれば飲める水があるのに、海外のミネラルウォーターを飲むとはどういった了見なのだろうか。料理にもコーヒーやお茶にもミネラルウォーターを使う人がいると聞く。世界中の人が買い求めることで起きているのは水源の枯渇だ。

石油などの化石資源と同じように、水だって過剰に汲み上げれば枯れてしまう。長い歳月が必要な化石資源に比べれば、雨が降れば水資源は補充されるわけだけど、それでも地下に浸透するまでは何十年とかかる。水を枯渇させてしまえば飲料水、生活用水、農業、生物、植物など地域に様々な影響が出てしまう。ボルヴィックの水源地が危機的状況なのかは分からないけれど、遠く離れた日本においても水を買えば加担することになる。水源地が途上国、貧困国であれば搾取していることにもつながるので気をつけなければいけない。何よりも環境に悪いので安心安全な水道水を飲みましょう。

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