▽駅前はどのような姿が理想なのか。一般的には商業施設、医療、学校、駐車場など様々なものが集約しているほうが便利だと思う。小さな駅ならあまり便利さを求められていないのかもしれないし、自動車文化が定着して以降、郊外型の大型店舗の出現で寂しくなっている駅も多い。私もスーパーカブに乗るようになってからは電車に乗る機会はほとんどなくなってしまった。経営悪化により路線自体が廃止になり、駅自体がなくなるケースもある。
将来的に鉄道はどのような姿になるのだろうか。新しい町のあり方としてスマートシティが選択されるなら、様々な施設や機能を集約させることになるし、環境面から集団での移動や輸送を考えると鉄道が望ましい。全国を鉄道路線、もしくはLRTのような交通システムが網羅すれば移動に困ることはなくなる。現状から考えると経営的に不可能に思われるけれど、自動車文化から脱却すれば鉄道の利用は増えるので利益はある程度確保できるはずだ。駅を中心にスマートシティを形成すれば、他地域への移動をする必要もなくなってくる。販売数激減で自動車業界は大変だろうけど、高齢者による運転ミスはゼロに近くなるはず。
人がまとまって住むことになれば、多くのインフラを破棄できる。道路、上下水道、電気、電話など全国にくまなく届けられているけれど、老朽化によるインフラの修復は非常に大きな負担になってしまう。住み慣れた土地を離れるのは勇気がいることだけど、将来的に暮らしを守るためにはまとまって住むことは非常に重要だ。
スマートシティ内では自動運転のバスや小型のモビリティで不幸な事故は減らせる。自分で自動車を運転する必要はなくなるのだ。まあ、そんな社会が本当に来るのかは分かりませんが。
駅前ということから書いてきたのは東京新聞のこの記事が目に留まったから。私も西武線の小さな駅が最寄りなので、鷹の台の駅前がどのような姿になるのか気になった。駅前にちょっとした自然があるのは大切なことだと思う。スマートシティを将来的な理想とは思うけど、自然と切り離してはいけない。むしろ積極的に取り入れることは持続可能性を考えるとスマートシティには必要な要素だろう。宮脇昭氏は小さなスペースでも多様性に富んだ森林を作れると提唱していた。参考にしたい。