▽私たちはどのような家に住めばベストなのでしょうか。地球温暖化、気候変動が深刻になり、なるべく二酸化炭素を排出しないような暮らしを求められています。言われているのは住宅の省エネ化です。といっても、新しく家を建てるならいざしらず、今住んでいる家で何をどうしたら良いかはなかなか見えてきません。こまめに電気を消す、ライトをLEDに変えることくらいでしょうか。私の場合はなるべく電化製品は置かず、エアコンも夏場はつけずに扇風機だけで過ごしています。薪ストープでもあれば冬場は快適でしょうが、導入するのは難しいと思ってしまうのは私の知識不足からかもしれません。
太陽光パネルを屋根に設置するのも一つの手で、再生可能エネルギーの利用もこれからの社会で求められていることです。東京都が新規住宅には太陽光パネルの設置を義務付けることを検討しているというような報道を目にしました。多くの建物の屋根、あるいは壁面で発電することは重要になってきます。機会があれば住宅の屋根を眺めているのですが、まだまだ少ないと感じます。道路、駐車場、畑などにも設置していけばかなりのエネルギーを作ることができるのではないでしょうか。森林を皆伐してメガソーラーを作るなんていう本末転倒なことは一刻も早くやめなければいけません。
先日こちらの本を読んでいて、エントロピーの理解が今ひとつ進まない中、興味深い指摘がありました。著者が引っ越したマンションの断熱性が非常に優れていたそうで、どうやら内断熱か外断熱かの違いで大きく変わるようです。日本の99%が壁の内側に断熱材を配置する内断熱で、外断熱は断熱材で建物を囲むような形になります。一見大して変わらないように思えますが、柱や梁に断熱材がないとそこから熱が入ってきてしまい、それが建物の外から断熱材で囲んでしまえばその心配はありません。コンクリートなどの建材によっては非常に熱くなり、冬は冷たいので断熱性を上げるには外断熱が圧倒的に有利でしょう。あまり普及していないのは外側に断熱材を配置するのでスペース的な問題があったり、強度や耐震性、技術不足、そしておそらく費用がかさむのが一番のネックになっているのではないかと思われます。潤沢な補助制度のようなものがあれば、一気に普及するのかもしれません。省エネ基準適合を義務付ける法案が閣議決定されたようなので、それにともなう支援策を期待したいところです。