ほころぶ、大食いを考える

2021年4月30日金曜日

ほころぶ

t f B! P L

▽ラジオ番組で芸人さんが大食い企画に疑問を呈す発言をしたそうだ。イメージ的には大食い選手権のような番組が思い浮かぶけど、芸人さんも企画として大食いをやらされるのでしょう。私の部屋にはテレビがないので普段はまるで見ないのだけど、先日飲み屋のテレビに写されていたのは大盛りが有名な店の特集だった。大食い企画と大盛りの店を同列に扱うことはできないけれど、食べ過ぎは体に悪いし、腹八分目がいいと昔から言われている。

私もかつてはラーメンブログを運営していて、二郎系やインスパイア系と呼ばれるラーメン屋にはよく足を運んでいた。今でもたまに食べたくはなるのだけど、限界を越えてまで食べる必要はまったくない。なんで山盛りのもやしとギトギトのこってりラーメンがここまで好まれているのだろう。味で言えば大味で、濃いめ、脂が多いスープはめちゃくちゃ美味しいというわけではない。人類が飢餓と戦っていた頃のハングリー精神が残っていて、山盛りのラーメンを食べたくなる。そんな仮説が正しいかは分からないけれど、人々は大盛りの店に吸い寄せられ、大食い番組を面白可笑しく楽しむ。

やたらと大きな肉やハンバーグに山盛りのご飯、大盛りの定食やうどん、焼き肉やしゃぶしゃぶ、ステーキや寿司の食べ放題、バイキング、居酒屋での飲み放題と世の中には沢山の食べすぎ、飲みすぎ注意な飲食店であふれている。元を取ろうとできもしない目標を設け、食べすぎ、飲みすぎている姿は滑稽だ。これだけ贅沢な国があるのに世界では貧困に喘ぎ、飢餓に苦しむ人々が何億人と存在している。そして我々は食べすぎるだけでなく多くの食材を捨ててしまう。

もっと踏み込んで考えれば、過剰な肉食は環境に悪い。食卓にのぼる肉の何倍もの餌としての穀物、餌が必要だし、その栽培のために、そして牧草地として森林を破壊している。餌のための穀物が価格破壊を招き、貧困へもつながっていく。そう考えると、自分が住む土地で作られた食物を腹八分で食べるのが正解だろう。大食いを煽るような番組は必要ないですね。

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