▽「あの懐かしい味の野菜を自分でつくる」の著者は岩崎政利さんという長崎県雲仙市で40年有機農業をされている方。自家採種も続けていて、読者に野菜を作ることを提案している。考えてみれば農薬を使わず、種を採り続けることはかつての百姓は当たり前にしてきたことだ。いつ現在の慣行農業に置き換わったのかは分からないけど、岩崎さんが有機農業を始めた40年前はすでに農薬や除草剤を使うのは当たり前だったのだろう。そして種もF1品種という自家採種できないものに変わってしまった。いや、種を採ることはできても、同じように大きくは育てることができない。新しく種を買えば品質のいい野菜は育つのだろうけど、野菜を育て花を咲かせ種を採れば、本来は毎年毎年買う必要はないのだ。種苗メーカーや販売店の思惑通りなのだろうけど、消費者もそれに慣れてしまっている。その弊害は品種にも現れていて、昔ながらの野菜の多くはなくなってしまった。岩崎さんがこの本のタイトルにもしたように、懐かしい味の野菜を是非作ってみてほしい。かろうじてまだ買える種苗店はある。本にも記載されていたインターネットで購入できるお店をピックアップ。
自家採種ができる種を固定種とか在来種というのだけど、F1品種は一切取り扱わない硬派な種屋の代表がこの野口のタネ。埼玉県の飯能市に店舗があり、私もいつもこちらで購入している。
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赤松種苗
この2つは細かくチェックはしていないのだけど、野口のタネより多くの商品を扱っているようだ。
本でも触れられていたけど、野菜を作るのにはベランダでも十分だ。とりあえずプランターで始めてみて、続けられそうなら畑を借りて、そして地域の伝統野菜を選び、自分で種を採ってみてほしい。