憲法記念日、憲法週間に考える

2022年5月4日水曜日

憲法

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▽ゴールデンウィーク真っ只中の5月3日は憲法記念日で、5月1日から7日まで憲法週間ということです。多くの人にとって休みが続く5月3日に行楽を忘れて憲法を考えてみようという人はあまりいないかもしれません。憲法週間であることはラジオのコマーシャルで知りました。俳優の松重豊さんがナレーションを担当する東京都によるコマーシャルでした。憲法の意義を再確認しましょうというキャンペーンを国が主導しているはずですが、イベントをしていたり、多くの広告を出す、番組にしている、ということをあまり見かけません。COVID‑19で自粛を求められた2年間を過ごし、多少の開放感が持てるゴールデンウィークに憲法のことを考えようというのは、かなり場違いな気がしてしまいます。


新聞各社は憲法記念日である5月3日はすべて憲法に触れていました。言うまでもなく憲法は日本の根幹をなす大事なものです。日本人がアイデンティティ、パトリオティズムとして拠り所にすべきなのはこの憲法だけかもしれません。日本国だからといって日本民族を拠り所にするのは危険です。北海道にはアイヌ民族、沖縄地方には琉球民族、第二次世界大戦を経て朝鮮や中国にルーツを持つ多くの人が暮らしています。そして少子高齢化が進み人口が減る段階に入り、多くの外国人労働者を受け入れるようになりました。もはや多民族国家と言って過言はないかもしれません。そこに純粋な日本人を第一に考えてしまえば対立や分断が生まれてしまいます。伝統、文化はどうでしょう。これも担い手が減り、海外から多くの人や物が押し寄せるようになって多くが形骸化してしまっています。これが日本国憲法なら日本に暮らすすべての人にとって象徴になりえます。

ただ、この憲法も普遍的で盤石な状態ではありません。新聞各社が書いているように改正をして軍事力を高めようとする陣営と、平和主義を貫こうとする陣営が存在しています。ウクライナにロシアが侵攻して、現実的な驚異として平和が脅かされる状態に日本もなりかねません。北海道はロシアに主権があるという発言を聞きますし、中国が台湾に侵攻すれば当然日本にも飛び火し、直接的に中国とは領土問題を抱えています。韓国と北朝鮮が衝突する可能性は否定できませんし、北朝鮮の動きも日本に関係しますので無視できません。日本が侵略されるということに恐れを抱く気持ちは理解できますが、だからといって日本も軍事力を高めることが最善なのでしょうか。私も正解は分かりませんが、憲法記念日、憲法週間があるなら、立ち止まって考えてみることは大事だと思いました。

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