国立ハンセン病資料館は人生で一度は訪れるべき場所だと知る

2022年5月26日木曜日

展示 病気

t f B! P L

▽行こう行こうと思って後回しになっていた国立ハンセン病資料館。現在開催中の「生活のデザイン」という企画展も非常に興味深い展示なのでスーパーカブを走らせてきました。所沢の自宅からは15分くらいでしょうか。思った以上に近く、もう少し早く来ていればと後悔しています。結論から言うと、常設展から企画展まで全てが見ごたえのあるもので、何度見ても発見があるはずです。実際にハンセン病の療養所で暮らした方へのインタビューは何時間でも見ていられるものでした。


国立ハンセン病資料館の地図です。公共交通機関の利用ですと清瀬か久米川、新秋津からバス、もしくは新秋津からは歩いて20分ほどとのこと。駅からは少し離れていますので、自動車やバイクが便利かもしれません。駐車場はしっかり完備されています。

「国立ハンセン病資料館」
9時30分~16時30分
月曜休館
入場無料
042-396-2909
東京都東村山市青葉町4-1-13


企画展は「生活のデザイン」なのですが、常設展が非常に充実していました。展示室1ではハンセン病と呼ばれるはるか前からの歴史、展示室2では癩療養所で患者たちがどのように暮らしたかについて、展示室3では生き抜いた証として運動、裁判、作品の展示など。企画展では不自由な身体で暮らすためにいかに道具を工夫していたかを実物、解説とともに知ることができます。


ハンセン病というのは多くの人が名前くらいは聞いたことがあると思います。ニュース番組で取り上げられることもありますし、樹木希林さんが主演した「あん」のように映画や物語として伝えられることもあります。私は国立ハンセン病資料館と同じ東村山市内の公民館でのハンセン病についての展示を見に行き、ハンセン病の概観を知ることはできましたが、深い所まで理解するには至りませんでした。国立ハンセン病資料館の展示を見ればもう少し理解が深まります。けれど、それでも十分ではありません。本気で知ろうと思えば館内の図書室にこもったり、本を読み漁る必要があります。日本では1400年前から日本にあった病気ですし、他の国でも同じように歴史があるのでしょう。それにハンセン病の患者にしたことは人権を無視したもので、いったい何がどうなっていたのか、今に続く差別意識も非常に根深いものです。2時間近く会場にいたでしょうか。強制的に連れ去られ、抑圧され、劣悪な環境で暮らさざるを得ず、非人道的な扱いをされ、そんな中にも生きる喜びを見出す彼ら彼女らを知ると涙が出そうになりました。そして怒りが湧いてきます。


稚拙な文章でハンセン病患者に何が起きていたのかを知ることの大事さを説くことができないのはもどかしいのですが、国立ハンセン病資料館は人生の中で一度は訪れて欲しい施設だと思いました。どうぞご一考お願いいたします。

ブログ アーカイブ

このブログを検索

QooQ