ほころぶ、中国とウイグルと企業

2021年4月12日月曜日

ほころぶ 人権

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▽中国の内部では何が起こっているのだろう。香港での強権ぶりや、南沙諸島での基地建設、台湾との緊張関係、尖閣諸島への不可解な動き。これらは海と接しているからか、あるいは日本も関わることなので、ある程度の事情が分かる。けれど、チベットやウイグル、少数民族へ中国共産党が何をしているのか見えてこない。それでも、漏れ伝わる情報では相当な弾圧を受しているようだ。

”米 北京五輪ボイコットも選択肢 「同盟国と協議」”

ウイグル族への人権問題があるとしてアメリカなどは北京オリンピックのボイコットを検討している。ジェノサイドとまで言っているので穏やかではない。もし本当にジェノサイドのような残虐行為がされているなら、北京オリンピックのボイコットどころの話ではなくなってくる。当然日本もアメリカの同盟国であるわけだから、責任ある対応をしなければいけない。

”「ウイグル族の強制労働に関与」指摘された日本企業14社への調査結果を公表。回答の全社が否定”

日本政府の動きも今後重要になってくるけれど、中国に進出している日本企業への国際的な注目が集まってきている。これは日本だけの話ではないのだけど、83のグローバル企業に対して、国際人権団体がウイグル族の強制労働に関与していると指摘した。積極的に関与している企業があるとは思わないけれど、実際問題中国でのあらゆることの背景に何が潜んでいるのか分からない。

”仏NGO、ユニクロを告発 ウイグルの強制労働問題”

フランスの非政府組織は、ユニクロを含む衣料系のグローバル企業がウイグルの人権問題に関わっていないことを確認するための努力をしていないと告発した。これが法的に罪を問われるようになるとは限らないけれど、こうして報じられることのインパクトは大きい。

”ウイグル問題「ノーコメント」 新疆綿使用の有無も答えず―ファストリ柳井氏”

ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正氏は会見でこのウイグル問題を問われ、政治的に中立でありたいとノーコメントと答えた。この対応が最適だったのだろうか。政治的に中立でありたいのは理解できるけれど、中国共産党がウイグル族を弾圧していて、それに何らかの形で関わっていればもはや中立ではない。なので中立であるなら一切関わっていないことを証明しなければいけないのだ。この柳井正氏の発言がどのような波紋を呼ぶのかは分からないけれど、国際的な責任を持つグローバル企業のトップとして適切だったとは思えない。関与のないことを示すか、もし関与していたなら一刻も早い対応をすべきだろう。

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