空点描、新聞社の社説からオリンピックを考える

2021年5月3日月曜日

オリンピック

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▽東京オリンピック、パラリンピックが近づいてきた。何があっても開催しようとする人達がいて、それを冷めた目で見ている市民がいる。どこの調査かは分からないけど、開催には否定的な考えを持つ人が多勢を占めているらしい。周りを見回してもオリンピックが近づいてきたことでテンションが上っている人は皆無だ。これほど望まれないイベントというのも珍しい気がする。新聞社は社説でどのように書いているか取り上げてみたい。


ここ数週間でオリンピックに触れているのはこの3社で日経、読売、東京は触れていない。東京新聞くらいは厳しく開催反対を訴えてもいいと思うのだけど、そうしないのは何かわけがあるのだろうか。というのも、大手新聞社の読売、朝日、毎日、産経、日経ともれなくオリンピックのスポンサーになっている。ここに歪みの構造があるのだけど、スポンサーになっていては開催に反対だと声高に書くことは難しい。毎日と産経は安全安心な大会を開けるように叱咤する内容だけど、朝日は”冷静な目で現実に向き合う時だ”と社説を締めくくっている。はっきりとは書いていないのは少しずるい気がするけど、スポンサー企業としては踏み込んだ書き方だ。さすがに多くの市民に支持されないオリンピックをゴリ押ししてはイメージが悪い。ここは他の新聞社も冷静な目で現実に向き合う時だと思う。

社説を毎日ピックアップしてる「内野日誌 社説とコラム」では大手新聞社だけが対象ではあるのだけど、地方の新聞社は社説にオリンピックのことをどう書いているのだろう。


47NEWSでリンクのある地方紙の数週間の社説や論説をチェックしてみると、オリンピックを取り上げているのは上記の5社。正直少ない。地方新聞社はオリンピックのスポンサーにはなっていないのだから(北海道新聞以外)もっと積極的に書けるはずだ。福井新聞は少し論点が違うような気がするけど、概ね説明や議論を求めていて、琉球新報だけ中止や再延期という言葉を使っている。いずれにしても、オリンピックの主催者側が市民の納得する説明が出来るとは思えない。それほどまでに現在の新型コロナウイルスの影響は深刻だ。

私は新型コロナウイルスの感染が拡大する前からオリンピックの開催には反対だけど、今の状況で強行するデメリットは大きすぎる。海外からくる選手への感染が分かったら?クラスターが発生したら?日本国内で現在のように緊急事態宣言が出されるような状態だったら?東京オリンピックが失敗と判断されれば日本への信用や信頼は失墜する。オリンピックの存続すら危ぶまれるのではないか。中止にするなら早めがいい。遅きに失しているのは明らかですが。

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