いくつかの記事から東京五輪を考える

▽東京五輪関連の記事がいくつかあったのでピックアップ。

代々木公園にオリパラのパブリックビューイング会場を建設するのに、そのやり方に対して反発が起きている。宇都宮健児さんの東京五輪の開催中止署名キャンペーンで利用されたCHANGE.ORGで”代々木公園の自然を破壊する、東京五輪２０２０ライブサイト計画の中止を求めます”というキャンペーンで署名を集めている。開始から４日目で１０万弱という署名数で、これがどのくらい影響力があるのかは分からないけれど、無視していい数字だとは思えない。とはいえ、私の意見としてはこの署名キャンペーンが意味のあることなのか疑問に思っている。邪推すれば東京五輪への反対の口実を探しているだけなのではなかろうか。というのも、この建設計画で行われるのは木々の伐採ではなく剪定、つまり枝を切ることだ。推測でしかないけど、おそらくは木が枯れてしまうということはない。森林管理で枝打ちや剪定というのは当たり前のことなので、はたして自然破壊とまで言えるのだろうか。

東京新聞などが東京都の有権者に調査したところ６０・２％が開催中止すべきだと答えたそう。ただ設問が、観客を制限して開催する、無観客で開催する、中止する、どちらともいえない・わからないの４つなので、延期したほうがいいと思っている人や、消極的な中止派の人がいるかもしれない。設問にはないけど、今の状態で完全な開催で構わないという人もいるのだろうか。世論に支持されない五輪というのも残念な話である。

前にも書いたと思うけど、大手新聞社は東京五輪のスポンサーになっている。おそらくそれが災いして、はっきりとした中止の意見は出てこなった。政府には批判的でリベラル色の強い朝日新聞もここにきてようやく社説で中止を求めてきた。開催まで数か月という状況になってまで言い出さなかったのは情けないけど、これでマスコミの姿勢が一気に変わる可能性がある。まあ、読売新聞と産経新聞は変わらないと思うけど、良識的で現実的な意見表明をマスコミ各社に求めたい。