▽オリンピックの競技が7月21日から始まり、あっという間に8月8日の閉会式が近づいてきた。開催前にはCOVID-19の感染が拡大する現状を懸念して反対意見が多かったけれど、始まってみると皆さん結構楽しんでいるらしい。テレビは見ないので分からないけれど、ラジオやニュースサイトの取り上げ方を見ると、盛り上げようと必死な様子が目に浮かぶ。正月でも通常放送に近いスタイルのTBSラジオでも、オリンピックの報道に対しては熱心だ。資本関係が強固というわけではないとはいえ、毎日新聞社がオフィシャルパートナーなので沈黙は出来ないのだろう。いや、オリンピック報道をすることは聴取率にもつながるので取り扱わない理由がない。明確に反対していたのは朝日新聞だけだった。苦言を呈するような社説は各社出していたけれど、始まってみれば祭典とばかりに大騒ぎ。情けないことである。歓迎できるような状況になって開催に至ったと思っているのだろうか。
オリンピックを開催している東京都は、開会式を挟む4連休が明けてから急激にCOVID-19の感染が拡大してしまっている。5日は記録を更新してついに5千人を越えてしまった。直接オリンピックとは関わりがないのかもしれないけれど、バブル方式で関係者を囲い込むことが完全にはできていないようだし、関係者の感染も確認されている。それに競技を応援したり、競技場に人が集まったりして感染が皆無とは言い切れない。それより、自粛が求められる生活の中で、海外から何万人も招いてオリンピックが開催できるならと反発心を覚え、昨日も書いたように大勢集まってのバーベキューや、路上飲み、通常営業する飲食店も増えている。それにオリンピックで世間が騒ぐと、気も緩むのかもしれない。感染の拡大を抑えることができない政府の迷走ぶりも浮き彫りになってきている。
前に書いたけど、オリンピックの詳報を伝えるメディアには一切触れず、ボイコットしている。これをボイコットと呼ぶのかは分からないけれど、歓迎する気持ちにはついぞなれなかった。パラリンピックも予定通り開催するのだろうか。選手や関係者は残念だろうけど、中止にするというメッセージは気を引き締めることには繋がる。