▽読み始めた本はNHKスペシャルで放送された番組を書籍化した「ポル・ポトの悪夢 大量虐殺はなぜ起きたのか」。是非とも番組を見てみたいものですが、放送されたのは1999年のようです。テレビは見ないのでまったく分からないのですが、NHKの番組アーカイブ的なもので見られるのでしょうか。ただ、この本は放送では伝えきれなかったことが書かれているので、これはこれで意味のある一冊です。
ポル・ポトという人物を皆さんは御存知でしょうか。学校の授業で習うかは分かりませんが、カンボジアにおいて非常に罪深い政治と言いますか虐殺を行ないました。その残虐さは人類の歴史にしっかりと刻んでおかねばならないほどのものです。ポル・ポトやクメール・ルージュと検索して何が行われたのか、是非とも調べていただきたいです。カンボジア国民の5人に1人、150万人を殺害したと書けば、その理由が分かっていただけるでしょう。
なぜこの本が今になって出版されたのかは分かりません。けれど、ポル・ポトが引き起こしたことから我々は学ぶ必要があります。期せずしてロシアがウクライナに侵攻するという戦争が勃発しました。ウクライナとロシアは同族であり同胞、言ってみれば兄弟同士で殺し合っているわけです。カンボジアも同じ民族を虐殺しましたし、共産主義という意味ではロシアとポル・ポトは似ています。共産主義、社会主義が悪で、民主主義こそ正義と言うつもりはありません。それでも、今回の侵攻を起こしたロシア、地域を不安定化させている中国や北朝鮮を考えると民主主義のほうが随分ましな気がします。ロシアはウクライナのネオナチを一掃することを侵攻の理由にしていますし、ウクライナもロシアこそナチス的だと非難していますが、ナチズムというのも社会主義の1つです。
ウクライナへの侵攻は防がなければいけなかったし、これから起きうる侵攻も回避しなければいけません。北朝鮮は何をするか分からないし、中国は台湾を虎視眈々と狙っています。何度も悲劇を繰り返しているのに、現在進行系で悲劇が起き、さらに火種がくすぶり続けているというのは、人類が愚かな存在のような気がしますが、失敗から学び、文明を発展させてきたのも人類なのですから、希望は捨てたくありません。
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