▽休みの日。展示を見に行こうと清瀬市郷土博物館へ。都内の美術館や博物館にでも行けば、クオリティの高い作品が鑑賞できるのでしょうが、私には近所のことだけで構いません。清瀬は西武線に乗ればすぐですし、郷土博物館はバイクで30分弱で着いてしまいます。所沢とは埼玉と東京という違いはありますが、武蔵野地域や武蔵国というくくりで見れば歴史的に共通点は少なくありません。実際、今回の「古代武蔵と清瀬」では所沢市内の遺跡、発掘された土器が展示、紹介されていました。清瀬市郷土博物館には気になる展示があるたびに来ているのですが、今回の「古代武蔵と清瀬」は千年と少し前の時代を清瀬や周辺地域で発掘された遺跡から読み解いていきます。写真やパネル解説、土器などが展示されているのですが、なにせ千年以上も経っているので完璧な状態で当時を垣間見ることはできません。それでも、どのような暮らしがされていたのか、発掘された土器や住居跡から解説とともに少し歩み寄ることができます。古代の知識がもう少しあればもっと具体的に絵を描き、思いを馳せて楽しむことができたかもしれません。
清瀬市郷土博物館の展示は企画展だけではありません。歴史展示室、民族展示室、ホール、伝承スタジオなど見どころが沢山あります。
今まで気付いていなかったのですが、こちらが伝承スタジオ。清瀬に伝わる年中行事や暮らしの中で行われていたことを体験できるイベントも開催されているようです。気になります。
郷土博物館では展示や清瀬にまつわる様々なテーマを扱った書籍が刊行されています。その中で気になった「麦畑をかけぬけて」という一冊が気になったので購入しました。清瀬の女性たちにどんな暮らし、生き方をしてきたかを聞き取りしてまとめた本です。清瀬で普通に暮らす女性たちということにすごく意味があると思いました。大事なことが見えてくるような気がしています。
じっくりと鑑賞したのち周辺を少し散策。畑が多いです。
そしてラーメン。ガッツリといってしまいました。
どこかで写真を撮ろうと思い、帰り道にある秋津駅近くの淵の森へ。宮崎駿さんが近くに住み関わっていることで有名ですね。
狭山丘陵にはあまりない風景として川がすぐ脇を流れています。この柳瀬川は狭山丘陵が源流なのですが、コンクリートに囲まれた場所が多くて暮らしとは隔絶されたイメージがあります。淵の森は川に触れることもできるので、小さな森でありながらとても豊かな場所であるといえるでしょう。
この緑地自体は隅から隅まで歩いても数分で歩ききってしまいます。狭山丘陵の広大な散策路と比べると物足りないのですが、次々と開発されていくこの地域でこれだけの自然を守った先人たちに感謝の言葉しかありません。少子高齢化、空き家も増える中で今もなお近隣では開発がされています。自然を守るだけでなく、創出していくくらいでもいいと思うのですがね。