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2022年1月18日火曜日

続続続、原子力発電を考える


▽原子力発電のことを3回ほど連続して書いてきたのだけど、私は恥ずかしながら原子力発電にはそこまで危機意識を持っていなかった、というか注目していなかった。チェルノブイリの原子力発電所の事故が起きたときは小学生ではあったけど、何が起きたか、その後の状況も報道などでなんとなくは知っている。ただ、日本からは距離的に遠すぎて対岸の火事程度にしか思っていなかった。

東日本大震災は埼玉県でも大きく揺れて生活にも大きな影響は出たけれど、福島第一原子力発電所の事故からの直接の影響は受けていない。いや、放射能の影響は受けているかもしれないし、電力供給の混乱という意味では影響を受けている。そもそも福島第一原子力発電所から電力の恩恵をうけていたのだから、他人事ではなく自分事として考えなれけばいけなかった。大いに反省すべき点である。

私の中で意識が変わったのは、地球温暖化、気候変動対策として原子力発電の有用性が語られるようになったからだ。それは前回の記事で書いたけど、読売新聞と産経新聞の影響が強い。産経新聞に至っては正論で地球温暖化に否定的な人物を何度も起用しているので、環境意識が低いにも関わらずそれを引き合いに出しているのではないかという疑念を持っている。二酸化炭素を排出しないことは原子力発電推進の免罪符にはならない。読売新聞と特に産経新聞に腹が立っているわけです。

そのようなわけで、原子力発電に注目していったわけですが、やはり原子力発電には問題が多い。事故が起きれば周辺住民に与える影響はすさまじいし、事故が起きたときのコスト、建設にかかるもろもろ、安全に運営するための費用など他の発電方法に比べて優れているといえるのか。それに核廃棄物を処理するにも多額の費用がかかるし、汚染を引き起こす可能性もある。現状では核廃棄物を引き受ける自治体はない。それなのに原子力発電所を動かし続けるのは無責任だ。さらにはテロの標的になりかねないし、人体への影響、生態系に影響はないのか。前に書いたけど、採掘、製造、輸送、建設など発電以外の部分では多くの二酸化炭素を排出している。ファクトチェックができていないけれど、施設内で重油を使う補助ボイラがかなりの二酸化炭素を排出しているという話も聞いた。それでも原子力発電の頼るのかと言いたい。