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2022年1月30日日曜日

狭山市立博物館「狭山茶と狭山の食文化」を見る



▽狭山市立博物館の企画展「狭山茶と狭山の食文化」は気になっていたので、始まったらすぐに行こうと思っていたのだけど、気付けば1月も終わろうとしている。ツイッターでこの展示の紹介をしたらフォロワーさんが興味を持ってくれて私より先に足を運んでくれたらしく、これではいけないと思って慌てて訪問。


狭山市立博物館に来たのは2度めだろうか。前回も地域の暮らしにフォーカスした面白い展示だった気がする。こんなご時世なので、入館には連絡先などの記帳、アルコール消毒、マスク着用、検温が必要だけど、もう慣れたものだ。直前までバイクを運転していたからか、私の体温が35度でまったくもって正確ではないのによかったのだろうか。館内でも感染が起きないようにサーキュレーターが回り、室内に複数人いるようなら職員が見守っていた。訪れたのが平日の15時過ぎだったので、私の他には1人いただけだったと思う。面白い博物館なので多くの人に訪れてほしい。

今回の企画展は狭山市、入間市、所沢市などで栽培されている狭山茶と、狭山にはどのような食文化があったのかをパネルでの解説や収蔵品の展示が行われている。狭山市による狭山の展示ではあるけど、古くから名前のある狭山地域と広く捉えれば、入間も所沢も似たような生活を送ってきているので、狭山市以外の人たちも自分事として楽しめると思う。私が住む所沢と大きな違いがあるとすると、入間川の影響がある。縄文時代の遺跡が発掘されているように、入間川を中心に人が集まって生活していて、入曽や堀兼などの台地では古代の集落の形跡はないようだ。江戸時代になってから新田開発が行われるまでは原野だったらしい。狭山では穀物が主力として生産されていたのがサツマイモ(川越イモ)、ゴボウ(入間ごぼう)、ホウレンソウなど幅広く作られるようになった。大きなクワや今ではほとんど使われていない農機具の展示もされていて印象に残っている。サツマイモ粉をこねて丸めて蒸すという昔から食べられていたシンプルな料理法も紹介されていた。狭山茶にまつわる展示もされていたけど、以前見た入間市博物館での企画展に比べると少し物足りなく感じる。そこは狭山茶だけにスポットを当てず、広く食として捉えているから仕方ない。ただ、狭山茶の始まりから現在まで資料とともに紹介されているので概観は理解できる内容になっている。

狭山市立博物館は入館料として150円がかかるのだけど、この企画展だけでなく常設展もあるので是非ともなわせて見て欲しい。かなり大掛かりな展示なので常設展だけでも見る価値がある。企画展は2月20日まで。この機会に狭山市立博物館で歴史を学んでみては?オススメです。


「狭山茶と狭山の食文化」
1月5日~2月20日
毎週月曜日休館
9:00~17:00
入館料150円
狭山市立博物館
埼玉県狭山市稲荷山1丁目23番地1
https://sayama-city-museum.com/