▽レンズを変えてみると、いつもの景色が変わって見える。ありふれた当たり前のことなのだろうけど、気に入ったレンズを付けっぱなしにしていた私はすっかり忘れていた。見てくれるほうでも様々なバリエーションがあったほうが楽しんでもらえるはず。幸い部屋にはいくつかの古いレンズが転がっている。マウントを探してきてキャノンやオリンパス、はたまたコニカやミノルタ、M42にまで手を出してみても楽しそうだけど、そこまでやるつもりはない。4,5本のレンズをローテーションしていけばいいかなと思っている。
今回はTokinaのAF235というレンズを持ち出して撮ってみた。距離は20-35mm、F値は3.5-4.5でカメラはいつものNikonのD7000。このレンズをいつ何の目的で購入したのかまったく覚えていない。スペックを見る限り、まったくもって平凡なのだけど、20mmという広角は非常に魅力的だ。少し調べてみると、高価だった広角レンズを手頃な価格で買えるようにしたモデルらしい。それでいてある程度のクオリティを保っているので、さすがTokinaという感じがする。発売されたのは1992年で、今から30年前のレンズとなると、オールドレンズの部類に入るのだろう。
おそらくNikonのF4というフィルムカメラを使っていた時に、広角のレンズが欲しくて買ったような気がする。このレンズをD7000に付けてしまうと、35mmくらいになってしまうので広角としての特性はなくなってしまう。けれど、周辺光量や周辺描写の劣化を考えるとD7000で使うのは悪くないのかもしれない。ソフトなイメージになりがちで、条件が悪いとまったく撮れないのだけど、かっちりはまるとキレのある描写を得られていた。広角が好きな私でも割と抵抗なく受け入れられる画角なので、あまり期待していなかったのだけどまた撮りたくなっている。カメラも変えてみたい。