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2022年3月4日金曜日

ウクライナから見る原子力発電の多大なるリスク


▽EUが原子力発電を温暖化対策に有効なグリーンなエネルギーとする方針を示したことが話題になっていた。当然、原子力発電には反対のドイツやオーストリアは反発している。とはいえ、反対しているのは一部なのでこの方針は変わることはないだろう。本当に原子力発電は安全で環境にも負荷はかけないのかというと判断の分かれるところだ。日本においても原子力発電の是非を問う声はあるが、政府は将来的にも排除するつもりはないらしい。チェルノブイリや福島で起きた事故のように、何かあればその被害は甚大だし、事故を防ぐため、拡散させないためのコストもかなりかかる。さらに放射性廃棄物、いわゆる核のゴミの問題もなんら示されていない。

チェルノブイリ原発のあるウクライナにロシアが軍事侵攻を始めた。連日報道され、目を耳を塞ぎたくなっている方も多い。そんな時は全てから距離を置いて、身近な自然にでも足を運んで心を落ち着かせてほしい。夕陽を眺めることも心の平穏を取り戻すにはいい時間だ。けれど、ウクライナでの悲劇は続いている。チェルノブイリ原発をロシア軍が占拠したという報道があった。ついで南部にあるザポリージャ原発も管理下においたとロシア政府は国際原子力機関に通達したようだ。

ロシア軍の原子力発電の占拠によって大きな被害や混乱は起きていないようだけど、原子力発電があることでのリスクが顕在化したのではないか。資源輸出国であるロシアの不安定化で、化石資源に頼らず原子力発電を活用しようという声が聞かれる。石油や石炭、天然ガスに頼らない社会にすることには私も賛成だ。けれど、先述したように原子力発電があることのリスクも計り知れない。日本への軍事侵攻が起きる可能性はあまりないと思うが、テロリストのターゲットにはなりうる。予告されただけでも大混乱だろうし、占拠や実際攻撃でもされようものなら地域は危機的状況に陥ってしまう。例えば複数のドローンが飛んできた際に、全てを撃ち落とすことなどおそらくできない。核廃棄物を狙われても同じことだ。結論としては再生可能エネルギーを利用するしか道はないのではなかろうか。