空点描、座間事件の死刑判決から考える

2020年12月18日金曜日

死刑制度

t f B! P L

▽神奈川県座間市で男女9人が殺害された事件で、被告に死刑判決が言い渡された。弁護側は控訴を検討しているようだけど、被告はこの判決を受け入れようとしている。控訴し、高等裁判所、最高裁判所での審議が続けばより深く事件の真相が明らかになるかもしれない。被告にしてみたら、どうせ死刑になることに変わりはないのだからもう死んでしまいたいと思っているのだろうか。被告は死刑を速やかに受け入れることで償いたいという言葉を述べている。だからといって心から悔い改め、誠心誠意謝罪をしているのかは分からない。死刑をあっさり受け入れることは逃げだ。私はそう思う。


新聞各社、この事件での死刑判決を社説に書いている。当然どの新聞社も被告を糾弾していて、その姿勢は理解できるのだけど、死刑制度の是非に触れているのは産経新聞だけだった。当然保守的な傾向なので死刑制度の必要性を訴え、内閣府の調査では死刑もやむを得ないという回答が8割強あったことにも触れている。そして最後に死刑は必要であるとはっきりと主張している所は産経新聞らしい。


東京新聞は12日の社説で元死刑囚で再審無罪になった免田栄さんの死を伝え、冤罪防止を訴えているけど死刑制度自体に反対とは書かれていない。表立って死刑制度に疑義を投げかけるマスコミはあるのだろうか。内閣府の調査で8割強が賛成しているなら、死刑制度の是非を問う議論が起こりはしないだろうし、廃止の検討など政府はしていないのだろう。


本当に8割強が死刑制度に賛成なのだろうか。気になったのでツイッターで投票してもらった。50票ほどの投票時点では7割強の人が死刑制度に賛成、2割弱が反対、それ以外は判断できないという途中経過になっている。内閣府の調査よりは賛成票が少ないけれど、大抵の人は死刑制度に賛成というのは分かった。

私はブログで何度か書いているけど、死刑制度は見直したほうがいいと思っている。反対!と声高に叫びたいところだけど、終身刑にしたらいいかというとそれがベストだとは思えないので声は小さい。必要なことは犯罪者が懺悔し、心から悔い改め、謝罪することだ。そのためには宗教か教育か分からないが、かといってそれが成功したとしても何か解決するわけでもない。それは死刑にしてこの世から葬り去っても被害者は生き返らず、遺族の心が癒えるわけでもないのと同じだ。犯罪者を生まない社会を!というのは能天気でお花畑すぎる。死刑制度は世界的に廃止の方向で進んでいるので、議論から始めませんか?

私の思う死刑制度の問題点

○国家的な殺人に他ならない
○冤罪の可能性をゼロにできない
○死刑を執行する人間の精神的ストレス
○抑止効果があるのか疑問

他には前述のように世界的な流れ、野蛮な行為、憲法で定める残虐な刑罰に相当、更生の可能性という意見もあるようだ。

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