空点描、集合住宅に住んだことのない人間が集合住宅を考える

2021年3月5日金曜日

住宅

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▽神奈川県横浜市にある「洋光台団地」の再生を建築家の隈研吾氏とクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏が手掛けたというのをこの記事で始めて知った。

”佐藤可士和と隈研吾が「団地の未来」についてトークセッション 団地は世界遺産になるか?”

第一線で活躍する2人が建築されて40年以上が経過した団地をどのように再生させるのか非常に気になる。このプロジェクトのサイトがあった。

”団地の未来プロジェクト”

サイトを見た一発目のインパクトとしてさすが佐藤可士和氏という感じがする。スタイリッシュでオシャレだ。ロゴやデザインの大切さがよく分かる。現地の写真も掲載されているけど、これもさすが隈研吾氏という感じで、古臭い団地のイメージはまったくない。面白いところは、40年以上経った建物を壊さなかったことだろう。それに集会所や広場も今まであった姿をなるべく生かしてクリエイトしている。これなら新しくこの団地に住みたいと思う人はきっと多い。立地的に横浜で駅周辺の団地、URが管理しているというのも豊かなリニューアルに繋がったのだと思う。注目したいのは賃貸住宅ということだ。

タワーマンションなどで将来的な建替えや改修が心配されている。いや、既に管理組合の崩壊、修繕積立金が足らないということが起きていているらしい。その先にあるのはゴーストマンション、スラム化だ。空き部屋が増えれば治安は悪化するし、外壁の崩落など事故も予想される。だからといって行政が税金を投入して建て替えるなどはできない。ようやく法律ができたけれど、崩壊寸前の空き家1つでも今まで容易に関与出来なかった。税金を投入するというのも他の市民は納得しないだろう。空き家の場合も取り壊しの行政執行をすれば土地の所有者に請求がいくけれど、マンションで多くの権利者から費用を回収するのは難しい。それが出来ていれば自分達で建替えなり改修出来ていたはずだ。社会問題化するのは時間の問題といえる。

洋光台団地のように賃貸であるなら、建替えも改修もそう難しくはない。ただ、洋光台団地は賃貸だけでなく分譲もされているのだけど、その部分にURはどの程度関与するのだろう。おそらくはURが積極的に関与しているはずなので、スラム化ということは将来的にもおそらくない。タワーマンションに限らず、小規模でも集合住宅はリスクをはらむので、賃貸が基本ベースな世の中がいいと思う。

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