▽9月1日は防災の日ということで、ラジオではゲストを呼んで取り上げていた。私が住んでいる所沢は大きな川も海も山もないので、災害とは無縁な気がしてしまう。けれど、長雨や大雨、台風、地震というのはどの地域であっても例外はないわけで、危機意識は常に持っていたい。とりわけ地震に関しては立川断層が近くにあるので、これが地震を引き起こせばマグニチュード7クラスである可能性が高いと言われている。30年以内の地震発生率が数%とはいえ、いつ起きてもおかしくないのが地震だ。といっても地盤を固くするなどして地震そのもの発生を抑えられるわけでもないので、大きな被害が出ないことを祈るばかりである。
防災の日は1923年9月1日の関東大震災の発生日にちなんで政府が設定しているものだけど、前日の8月31日も気になる記念日だった。その名も「野菜の日」。単純に831(やさい)の語呂合わせで、青果の組合などが集まって制定された記念日なので、特に政府主催の行事があるわけではないし、認知度もそれほど高くはない。野菜の日は野菜をもっと知ってもらいたい、野菜をもっと食べてもらいたいという思いから制定されたそう。これにもう一つ付け足すとすれば「野菜をもっと作ろう」だ。
先日発表された令和2年の食料自給率は37%だった。これは野菜だけの話ではなく肉、米や小麦などの穀物、乳製品、果実などが含まれているけど、この数字は危機的な状況に見える。40%くらいで下げ止まるかと思いきや少しずつ落ちてきていて、10年後には45%にしようという目標を掲げているにも関わらずまったく効果が出ていない。世界情勢は絶えず変化しているので、これからも安定して食料を輸入できるとは限らないし、日本の経済的な優位性はなくなってきている。中国や台湾、北朝鮮、中東などの影響で海上ルートが不安定になる可能性だって否定できない。
災害に備えることにも通じるけど、自分たちの食べる物を最低限確保することも非常に大事だ。COVID-19の感染拡大で苦境に陥っている飲食店の方々は、農業にシフトしてみてはどうだろうか。食品を扱っているのだから親和性は高い気がする。時間が出来た方々も、自分で野菜を作ることにチャレンジしてみてほしい。食料を自分で確保することは防災にも繋がる。こじつけのような気がしないでもないが。